加工時間の短縮事例

無駄動作の削減で生産性を7%向上

業種 大手精密機械メーカ(兵庫県)
工作機械 NH5000(森精機横型マシニングセンタ)
加工品目 油圧バルブ部品
加工時間 95~113分(平均102分)
工具本数 33~39本(平均36本)

概要 〜受注増加による量産に対応〜

油圧バルブ部品を加工するこのパレットプールラインでは、受注増加による増産に対応するため、生産性の向上すなわち加工時間の短縮が課題となっている。

加工時間短縮率

後述するプログラム変更で、下記の通り7%の時間短縮を図ることができた。

  時間(変更前)
min
時間(変更後)
min
短縮時間
min
短縮率
%
A1工程 99 94 4 4%
A2工程 95 86 9 10%
B1工程 100 97 3 3%
B2工程 113 101 12 11%
4工程合計 407 min 378 min 29 min 7%

プログラム変更内容

・ 穴あけサイクルのイニシャル点変更
・ 工具折損検知サイクルの高速化
・ 主軸停止と軸移動を同時に動作
・ ATCシャッタと軸移動を同時に動作
・ B軸移動とXY軸移動を同時に動作
・ タップサイクルの倍速戻り動作
・ 超硬ドリルの加工条件アップ
・ タップ加工条件アップ

工程改善の効果

この生産設備は少ない品目を8台の横型マシニングセンタで加工する少品種多量生産であり、同一のプログラムが8台の加工機に展開されている。従って加工時間の短縮が生産性の向上に直結し、ひとつの改善やプログラム変更でも、生産性を向上させる効果は大きい。